いかがなものか

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事実と真実

知人のサイトに下記のブログ記事がブックマークされていました。
http://blogs.yahoo.co.jp/tenzen194/25587203.html

俺は現時点でこの記事しか読んでないのでこの方のバックグラウンドを存じませんが
自転車に関する知識も経験も私ごときより豊富にお見受けします。
なので事実認識に関して反証する気は全くありません。
ただし、全てが事実としてもこの方の「論」には賛同できません。それは何故か。

■パイプ径について
ヤード・ポンド法のインチとメートル法のメートルはどちらも長さの「単位」に過ぎず「規格」ではありません。
インチをメートルに直して端数を削ったせいで強度が不足したのであれば
端数を繰り上げてコンマ数ミリ太くした数値を「規格」とするのがまともな考えでしょう。
それすら思いつかないのであればフランス人はバカだと思いますが
それはメートル法が「人為的に作った規格」であることとは無関係だと思います。
どちらにせよこの方も触れている通り、鉄自体が粗悪であれば、
コンマ数ミリの太さよりも本質的な問題じゃないすかね。あとは溶接と形状と加工精度。

■ダウンチューブの疲労試験について
まず気になったのがレイノルズは531と明記しているのに
デダッチャイは銘柄が書いていない。ただしデダッチャイの創業は1993年。
SATならマンモリだけどEOMならボロン入りの熱処理管です。
コロンバスELも90年代に登場したニバクロの熱処理管。
戦前から作っている531は今も現役ですが、
上記のパイプと比べるなら、やはり熱処理管の753や853が妥当ではないか。

熱処理すれば疲労強度は落ちるが1シーズン持てば軽くて硬い方が良い。
それが90年代のレース機材としての「良いフレーム」でしょう。
アルミやカーボンと戦うための。

でもレース機材の「良いフレーム」と趣味の道具の「良いフレーム」は違う。
長持ちすることを優先するも良しパイプの細さやラグの美しさを愛でるのも良し。
俺ならTIG溶接でそこそこ剛性は欲しいがバネ感があるのが好き。
だからこそカーボン全盛の今でもスチールの価値があるのではないか。

で、疲労強度が判断基準かと思えば「肉厚が同じで同じ外径なら剛性も(前へ出る感じ)もほぼ同じはず。」
って、結局何をもって良しと言いたいのか。
熱処理管なら薄肉大径化して剛性上げるか剛性下げても軽量化するのが普通じゃないすかね。自信ないけど。

そもそもパイプ単体の剛性や疲労強度だけを比較してもフレームの評価とは違う気が。
フレームとしての剛性なら形状や接合方法、疲労強度なら溶接技術の影響は無視できない気がする。

■チーノ・チネッリのコメントの件
レース中に破断するならレース機材としても失格ですが
チーノが現役時代の話と90年代以降の十万回の破断試験の結果と比較されても。 
そもそもレースでは十万回で充分なのか四十万回で充分なのか知らんけど。

■結局何が言いたいかと言うと
疲労試験の比較の仕方への疑問については
自転車産業振興協会やA出版に問題があるのかもしれませんが
どっちにしろこのブログを書いた方は俺が説明した程度のことを
知らないとは思えないんだよね。
では意図的に隠したのか書いてる時点で気付かなかったのか?
真実は本人にしか解りませんが俺が感じたのは「イギリス車への崇拝」です。
そしてそれは自転車の過去を語る上ではひとつの見識たりえますが
現在と未来を語る上ではあまり有効とはいえない態度です。

正確に書くとややこしくなるので簡単に書きますが
例えばレイノルズの商標を保有する会社は現在イギリスにありますが
90年代はアメリカにありました。
レイノルズと関係が深かったラレーの商標を持つ会社は現在アメリカ企業ですが
その会社は元々はドイツの企業でした。

この辺の話しも数年単位でコロコロ変わるのね。
そして親会社は大抵投資会社。例えばラレー社のオーナーは
陶磁器のロイヤルウースターも持ってるとかね。
で、本当に開発してる人は業界内を流転してるけど
皆さんが思っているブランドイメージとは殆ど関係ない。

今我々にできるのは「目の前にあるものをじっと見ること」だけです。
そこに必要なのはブランドや国籍への崇拝ではない。
あえて崇拝するなら物理の神様ってやつですか。なかなか実体を拝ませてくれませんが。
これは自転車に限らず、工業製品に必ずついて回るお話みたいです。
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  1. 2010/08/10(火) 23:48:31|
  2. 自転車
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

バイク以上に数値化できないところが魅力なのでしょうか。
トヨタでさえ時には神様に見放されてますし。。
  1. 2010/08/11(水) 18:55:58 |
  2. URL |
  3. pj #-
  4. [ 編集]

たとえばプリウスとカウンタックで数値比較しても無意味っすよね。
変数をいくら増やしても優先順位で揉める。

ロードバイクはレース機材としての評価軸ならある程度比較出来なくもない。
でもその評価軸だとスチールは決して有利ではない。
それでも趣味の道具としてならカーボンに勝るという価値観もある。
この方もそういう論旨の記事書いてるんだよね。
それなのに英仏伊で仲間割れしてる場合かと。
俺が最初に感じた違和感はそのことだと今気付いたかもしんない。
  1. 2010/08/11(水) 20:36:42 |
  2. URL |
  3. 犬クラッチ約束 #LkZag.iM
  4. [ 編集]

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